選び方、使い方 選び方、使い方
塩味の常識
(2010記載)


塩のソムリエに
チャレンジ(2010記載)


高価な塩が
よい塩ではない


安全な塩を簡単に
見分ける方法


塩味の特徴

塩の上手な選び方

ユーザーのための
塩学入門


塩の賞味期限

漬物に使う塩

駐車場の凍結防止
塩の上手な選び方
最近店頭の塩の種類が急激に増加しています。国内で約2000種の塩があり、ブランドの数は世界でダントツ1位でしょう。消費者の塩の選択の幅は広がりましたが、適切な情報がないままで、宣伝だけが先行しています。消費者はどのように選択したらよいか迷っています。結局宣伝情報に右往左往というのが現状です。食用の塩の上手な選択のためのヒントを提供します。

料理は火加減、水加減、塩加減が基本となる3大重要項目である。料理の中に塩は欠かせない。しかも塩は他の調味料と違って許容幅が小さい。砂糖なら少々間違えても食べられるが塩はほんの少し間違っても塩辛くて食べられない。料理の中の塩は、1に塩の量、2に使い方、3,4,5、はなくてその次に塩の種類だ。おいしい塩を選べばおいしい料理ができるわけではない。

1.家庭で
 基礎調味料として食塩1kg入りをおきます。なににでも安心して使える塩です。更にもう1種類グルメ感を楽しむ塩を選びます。選ぶ基準は自分の嗜好を考えてください。塩の種類は料理を楽しむ道具の一つと考えてください。
ただし塩の種類によって一つまみ、一さじの塩の量が変わります。食塩は重くて一つまみの塩の量は、苦汁入りの平釜塩(フレーク塩)の2倍くらいになり、同じ感覚で使うと食塩は塩辛くなります。また湿った塩、苦汁の多い塩は軽く空煎りして水分を飛ばすと使いやすくなります。

食塩: さっぱり味の代表です。特徴は何にでも使えること、最も安全性の高い塩、最も価格が安い塩ということになります。基本的にはほとんどの料理は食塩で充分です。
苦汁分が多い平釜塩
(あらじお、フレーク塩)
や粗塩:
魚の塩焼き、てんぷらの付け塩、生野菜などの塩をじかに味わうもの、オムスビのように塩以外の味が淡白なもの、には特徴が出ます。
各地の塩を選ぶ: イタリア料理の好きな人はイタリアの塩、フランス料理の好きな人はフランスの塩というように、自分の好きな料理に合わせてその国の塩にこだわるのは結構楽しいものです。
自然におだわる人: 乾式採鉱の岩塩(大粒で不定形に角張った硬い塩)と輸入天日塩は自然力を利用した製塩です。ただし自然力を利用した製塩がよい塩とは限りません。また、国内で自然塩といっているのは、自然力で製塩したものというわけではなく、海水組成に似ているものでもありません。単に販売戦略として使っている宣伝用語です。自然塩は千差万別の塩を勝手に名前をつけているものですから自然塩の名前にごまかされないようにしましょう。

2.めったに塩を使わない家庭や、独者所帯:クッキングソルト、焼き塩、味塩、食卓塩のような固まりにくい塩がよいでしょう。

3.料理人
 直接舐めた味と料理に使った味は違います。自分の料理に使ってみて決めてください。直接舐めた味や胡瓜につけてかじった味で決めると失敗します。先入観で非常に変わりますから名前を伏せて比較してください。
 料理人の料理は、その人の個性やこだわりを売るものと考えます。素材にこだわる人、味噌しょう油にこだわる人、器にこだわる人、こだわり方の重みはそれぞれ違います。塩もそのこだわりの一つと考えます。塩もその中の一つの要素になります。
塩の種類を変えると、塩そのものの味より、使い勝手の違いによって、料理の味が変わる場合が多いようです。なお、塩だけの味で食べさせるのは、素材の味を生かす料理にむきますが、素材の欠点も剥き出しになります。

4.食品加工
 単一の食品を作るのでそれに最もあった塩を選びます。個人的なこだわりではなく、広く消費者に受け入れられることが必要です。そのためには客観的な試作とテストが必要になります。大量生産ですから、味とともに、作業性、供給安定性、品質の安全性と安定性、価格、など重要な要素があります。多分充分な試作段階を経て選択されるでしょうが、試作の段階で分からないのが供給安定性、安全性、安定性などです。基本的に国内大手メーカーがもっとも信頼できます。