トップページへ 塩の情報室 目次
にがり にがり
再度「にがり」に
関する要望


にがり規格に関する
最近の情報と解説


「にがり」の規格の
審議が進んでいます

粗製海水塩化マグネ
シウムの規格基準の
制定について(解説)


塩のにがり成分(2)

苦汁の話

塩のにがり成分(1)
「にがり」の規格の審議が進んでいます
 食品添加物としての「にがり」の規格については平成20年4月1日法律の施行延期が定まり、現在従来の既存添加物のルールが適用されていますが、規格改正については厚生労働省で検討が進められています。厚労省のホームページに議論詳細が出ています。

 厚労省ホームページ
食品衛生分科会添加物部会  平成20年11月25日資料
 平成20年12月22日資料

「にがり」規約改定の進展状況報告
 ここの説明は審議経過を報告しているもので、結論が出たり決定したものではない。せいぜい可能性が高い程度のものとして見てほしい。若干私の業界びいきの面が出て、希望的観測になっているかもしれない。

1. 粗製海水塩化マグネシウムの定義の案が提出されました。この案が承認されると、製塩の生にがりを粗製海水塩化マグネシウム(にがり)として豆腐凝固用に使用することは可能になる。従来の規約では、平成7年の規約改正以後、生「にがり」は違法状態であり、規約改正前の塩化マグネシウム含有物で定義していた時代の実態を引き継いだ形で名称を使用していた。
2. マグネシウムとして2.0〜8.5%、硫酸塩6.5%以下、ナトリウム6.5%以下を基準とする案が提出されました。この案が承認されると、平釜で蒸発させて製塩している小規模業者の大部分が生「にがり」を粗製海水塩化マグネシウム(にがり)として豆腐用に販売できることになる。従来の規格案では平釜製塩の「にがり」のかなりのものが規格外になるので修正意見を出した。
3. 海藻による藻塩「にがり」の着色については、毒物が入るわけではないが現時点で了解が得られていない。
4. 鉛の検査項目が提案された。にがり中の鉛量はきわめて少なく、また混入の恐れもほとんどないが、鉛を分析することで重金属汚染はないという錦の御旗にすることは世界共通に行われており、無駄ではあるがやむを得ないものと考える。
5. その他の事項(添加物部会で審議されてはいない)
規格が通過すると、食品衛生管理士の常置の問題が残る。食品衛生管理士常置は小さい製塩業者には大変な負担になるため何らかの措置をお願いしたいということで、平成19年3月に規約改正の通達が出て以来交渉を重ねてきたが、将来に明かりが見える回答を引き出せないでいる。せいぜい講習会の地方開催をして便宜を図ることを検討しているくらいしかない。食品衛生法第10条に基づき指定される人の健康を損なう恐れのない物質(施行規則別表1)に指定してもらえればよいと考えますが、確かに腐ることもカビが生えることもないのですが、安全性立証の作業が大変で担当者もいない状況ではとてもできない。何かいい知恵があれば教えてもらいたい。
back next